ボランティア活動紹介

ここでは、会館で活動する団体やサークルによる、障害福祉分野のボランティア活動を紹介します。

聴覚障害


手話指導・交流

 手話を学ぶことで、聴覚障害をお持ちの方と健常者が互いに交流し合い、お互いの理解と地域への手話普及に向けた取り組みを行っています。単に手話を覚えるだけではなく、ろう文化や生活習慣など様々なことも同時に学び、お互いの理解を深めています。また、学校を訪れて小中学生に対しての手話指導、ろう学校の保護者への手話指導、各種福祉イベントへの参加なども積極的に行っています。

 少し変わったボランティア活動として、聾学校にて未就学のお子様への保育ボランティアがあります。人口内耳をつけているお子さんと過ごしたり、それぞれが好きなオモチャでとても静かに遊ぶ姿に見入ったりと、はじめての体験に驚かれる方もいらっしゃいます。手話がはじめての方は話し掛けることに躊躇してしまうこともありますが、気持ちで通じ合えることをお子さん達から教えてもらっています。

主な活動団体:手話サークル「かけはし」

手話指導の様子1
手話指導の様子1
手話指導の様子2
手話指導の様子2

聴導犬の普及啓発活動

 聴導犬とは、盲導犬・介助犬と並ぶ補助犬(身体障害者補助犬)です。聴覚障害者や耳の聞こえづらい方に、FAXの呼び出し音やドアチャイムなどの日常の様々な音を、体にタッチするなど色々な動作を使って知らせることで、日常生活をサポートしています。聴導犬の歴史は約40年、実働犬は2021年時点で約60頭となっています。社会に広く知られている盲導犬に比べると認知度が低く、街で聴導犬を見かける機会も少ない状況です。

 ボランティア活動では、聴導犬の理解促進と使用拡大を目的として聴導犬講座や普及啓発イベントに参加したり、補助犬の養成施設へお手伝いに伺う活動をしています。また、書き損じのはがきや切手、テレホンカードなどを集めて施設に送る募金活動も行っています。

 聴導犬の候補となる犬は、動物保護団体や保健所などに収容されている、捨てられたり、保護された犬のなかから選びます。そのため聴導犬には様々な犬種が存在しています。聴導犬は一般的に小型犬が多いため、街中ではペットとして間違われることが多く、また、聴導犬を連れている方は外見から障害が分かりづらく、店舗への同伴を断られる事もあります。「犬だから」と決めつけず、困っている様子であれば声掛けや筆談など、柔軟な対応が必要となります。社会の中で聴導犬の認知度を高めるためにも、聴導犬を普及啓発する活動はとても重要なのです。

主な活動団体:手話サークル同好会「のぞみの会」

画像は社会福祉法人 日本聴導犬協会様を招いて開催した聴導犬講座(2019年)の様子

聴導犬デモンストレーションの画像
聴導犬デモンストレーション1
聴導犬デモンストレーションの画像
聴導犬デモンストレーション2
聴導犬の画像
聴導犬

視覚障害


出前朗読

  依頼者の自宅や施設へ出向いて、ご希望の小説や取扱説明書などを対面で朗読します。利用者ごとに担当者が決まっていて、互いに信頼関係で結ばれています。利用料は無料ですが、交通費は依頼者の実費となってしまうため、徒歩や自転車で移動可能な範囲で活動を行っています。要望内容によっては、依頼者の希望に添えない事もありますが、時間内で可能な限り利用者にとって満足のいく支援が行えるよう心掛けて活動しています。


 出前朗読を依頼される方の要望は様々で、訪問先が寝たきりの方の場合にはベットサイドで朗読活動を行うなど、その時々の状況に合わせて臨機応変に対応しています。現代では機械的に音訳する技術も存在しますが、アナログ的な手法で人が語りかけてくれることに安心感を覚え、そのような機会を楽しまれる方もいて、ボランティア活動を行う上での意欲や使命感にもなっています。 

主な活動団体:朗読ボランティアグループ「かざぐるま」

デイジー図書の製作

 デイジー(DAISY)とは、Digital Accessible Information Systemの略で、視覚障害などで活字の読みが困難な人のために製作されるデジタル図書の国際標準規格です。(出典:日本点字図書館)

 視覚障害関連団体より発行される冊子(弱視者ネットつうしん)の音訳、視覚障害をお持ちの方からの要望に応じて小説やエッセー、取り扱い説明書などをCDに録音してお届けしています。また、年に数回、新製品の紹介や新聞に載ることの少ない地域の商店街情報などをまとめたデイジー図書を定期的に作成して発送しています。

 録音作業は、相手に正確に情報を伝える”情報保障”に配慮しながら進めています。名前や地域の名称などは特に読み間違いに注意しています。また、ホームページアドレスなどの読み上げでは、"https://www.kawasaki-tsfk.org/”であった場合、一度目は‘‘kawasaki‘‘を‘‘かわさき‘‘と読み、二度目は‘‘kawasaki‘‘とアルファベットで読み上げるなど、相手がイメージしやすいように工夫しています。

主な活動団体:朗読ボランティアグループ「かざぐるま」

録音作業の様子1
録音作業の様子1
録音作業の様子2
録音作業の様子2
録音したCD
録音したCD

楽譜点訳

 楽譜点訳とは、複雑多岐な楽譜を一音一音点字に変換する作業です。演奏者はここで点訳された楽譜を用いて、指で一つずつ音を確認し、少しずつ記憶し、楽器で音を確認しながら曲を覚えます。現在は点訳アプリを使いパソコン入力し、点字プリンターを用いて印字していますが、以前は1点ずつ点字板に手で打ち込んでいました。両面印字した楽譜をバインダーで閉じて製本完了です。1つの楽譜を点訳して製本するのに2週間~1ヶ月程度の時間を要します。1音1音の作業が実り、視覚障害者が音楽を楽しんで頂けることが私たちの喜びです。

 楽曲は利用者の希望により、歌曲や合唱曲、器楽曲、教則本などいろいろです。点訳の作業は、楽曲を下読みしレイアウトを依頼者と相談して行います。一番大切なのは正確性を確保するための校正作業で、自己校正、メンバー同士の校正など何度でも行います。 点訳楽譜を必要とする人はアマチュアとプロを問いません。視覚障害者が楽曲を練習するには、もちろん録音音源を使うのも有効ですが、点訳楽譜のほうが音の高低や長さ、強弱や曲想などをより正確に把握することができるのです。

主な活動団体:楽譜点訳サークル「アンダンテ」

楽譜点訳の画像1
楽譜点訳の様子1
楽譜点訳の画像2
楽譜点訳の様子2
点字プリンタの画像
点字プリンタで印刷

拡大写本の作製

 拡大写本とは弱視などの視覚障害をお持ちの方達が、読書を楽しめるように既存の本を読みやすい大きな文字に書き直し製本を行う作業です。ただ単に文字を大きくするのではなく、より読みやすくするために振り仮名の大きさや行間の幅などに配慮しながら作製しています。何より、全て手書きしているため、読みやすく温かみのある仕上がりになります。

 以前は弱視の児童や生徒のために、一人ひとりの見え方に合わせた教科書の拡大写本を作製していました。現在は、タブレットなどの普及により作製の機会が無くなりましたが、小説の拡大写本を作製し、幸区社会福祉協議会にて展示しています。

 拡大写本の作製は、著作権の保護期間に配慮しながら行っています。以前は没後50年を経過した作品を対象としていましたが、2018年の著作権法の改正により保護期間が没後70年に延長となり、拡大写本の作製に使用できる作品が大幅に減ってしまいました。 

 このため、この小説が読みたいとの要望に十分に応えることが出来ず、歯がゆい思いをすることもありますが、そのような中でも私達が作製した拡大写本を必要としてくれる方が居ることに活動の喜びを感じています。


主な活動団体:写本グループ「4K-FA」

拡大写本の画像1
拡大写本 表紙
拡大写本の画像
拡大写本 内容1
拡大写本の画像
拡大写本 内容2

身体障害


※ここでのボランティア活動の紹介は、コロナ禍以前の様子を紹介しています。

 現在は新型コロナウィルス感染症予防に配慮した活動を行っています。

余暇活動・レクリエーション

 人と話すことや体を動かすことが好きな方に向いているボランティア活動です。地域の方々がボランティアとして会館を訪れ、作業所に通う利用者の方々と一緒になってカラオケやボッチャ、輪投げなどを楽しんでいます。お天気が良い日は近くの公園までお散歩に出かけることもあります。体を使ったレクリエーションやテーブル上で気軽に行えるゲームなど、障害特性に配慮しながら共に楽しい時間を過ごせるよう工夫しています。

 利用者さんからの信頼が得られるよう「いつも笑顔で接する」「利用者さんの名前を言って話し掛ける」「皆さんに気持ちよく受け入れてもう」など、特に気をつけて接しています。

 余暇活動やレクリエーションのボランティアは、利用者さん達と一緒になって楽しむことがコツだと思います。利用者さんとの信頼関係を築く事は、お互いに気持ちよく過ごすためにとても大切になってきます。

ボランティア活動の場所:作業室こすぎ

レクリエーションの様子1
レクリエーションの様子1
レクリエーションの様子2
レクリエーションの様子2
レクリエーションの様子3
レクリエーションの様子3

作業補助

 施設ボランティアをはじめたいと考えている初心者の方に向いているボランティア活動です。温泉施設などのタオルたたみや区役所から受注した封入作業、自主製品の製作などを利用者さんのペースに合わせて一緒になって行います。作業規模や難易度によって売り上げはさまざまですが、この作業で得られた売り上げは経費などを除いて全て利用者さんに工賃として支給され、作業のやりがいにもつながるとても大切な活動です。

 「できることは見守りできない時だけ手伝う」「余計な手出しは控える」など、職員の方にも確認しながらそれぞれの個性を尊重するように接します。また、「作業をしながら利用者さん達と話をしてペースを合わせる」「上手くできたときには大いに褒める」「周りで面白い会話や出来事があれば一緒になって笑って楽しむ」など、作業がしやすい雰囲気づくりを心掛けています。

ボランティア活動の場所:作業室こすぎ

作業を見守る様子
作業を見守る様子
作業を一緒に行う様子1
作業を一緒に行う様子1
作業を一緒に行う様子2
作業を一緒に行う様子2

外出支援

 半日~1日行動を共にするため、ある程度体力のある方向けのボランティア活動です。バス旅行を伴う遠方や近場へ外出をする際に、利用者さん達と観光や食事などの行動を共にするボランティアです。車イスの移動補助や段差の回避、食事の場面では配膳・下膳のほかに誤嚥の確認など、利用者の方達が安心・安全に楽しめるよう見守りを行います。もちろん、思いで作りもとても重要で、写真を見ながら当時のことを思い出して、楽しそうに話をする利用者さんもいらっしゃいます。

 普段は自宅と施設との往復だけの利用者さんも少なくありません。そのため、安全に気をつけることはもちろんですが、せっかくの旅行行事なので利用者さんが積極的に体を動かしたりと、旅行を楽しむための雰囲気づくりを心掛けています。

 また、障害をお持ちの方と行動を共にすることで、普段は気付く事のない障壁や周りの方々からの反応など、さまざまなことを学ぶこともできます。

ボランティア活動の場所:作業室こすぎ

外出してのお食事会の様子1
外出してのお食事会の様子1
外出してのお食事会の様子2
外出してのお食事会の様子2
外出してのお食事会の様子3
外出してのお食事会の様子3

その他の活動


コミュニティカフェ

 地域のボランティアの方々がアマチュアバリスタとなり、月に2回コミュニティカフェを開催しています。コミュニティカフェとは、たまり場や居場所の総称で、中身館では会館を利用する当事者の方や地域の高齢者の方々の交流の場として活動しています。カフェを開催すると、毎回5名~10名の方が訪れ、1人でゆっくりと過ごしたり、ボランティアの方々と会話を楽しんだりと、それぞれにカフェでの時間を楽しんでいます。また、ボランティアの方々のアイディアで季節ごとのイベントを開催するなど、訪れた方にカフェを楽しんでもらえるよう、様々な工夫を凝らしています。

 コミュニティカフェでは80代の方がアマチュアバリスタとして活躍しています。80代の自分でもボランティア活動が出来ることを地域のみんなに知ってもらいたいと言う気持ちから参加されています。

 毎回おいしいコーヒーを淹れるために、様々な淹れ方を試しながら最高の1杯を追求しています。その甲斐あって、カフェに訪れた方から「おいしい」と言われると大変うれしそうに笑顔で応えています。今後も体が動く限り美味しいコーヒーを淹れ続けたいと張り切っていて、活動を続けるうえでのモチベーションにもつながっています。

主な活動団体:ごてんちょう茶屋

地域の方を対象にしたバリスタ講座の様子
地域の方を対象にしたバリスタ講座の様子
ハロウィンイベントの様子1
ハロウィンイベントの様子1
ハロウィンイベントの様子2
ハロウィンイベントの様子2